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愛車タウンエースのヘッドライトの黄ばみ対策に、CCI社ヘッドライトコートを選択。かつての透明感を取り戻し、そのリメーク作業に一種の達成感を味わったのは、去年の9月。
ちょうど一年前でした。
ネット検索しながら、市販のヘッドライトコーティング剤を物色した結果、CCI社に決定。商品パッケージの謳い文句「耐久性が圧倒的に違う」が、すっかり私に刷り込まれまして……。
そういった経過で、CCI社の採用となったわけですが、前作原稿を書いている時期には、CCI社の主力製品がモデルチェンジされていました。新商品は、「耐久性2年」「極上仕上げ」のSMART SHINE/ヘッドライトコートNEO。
ヘッドライトコーティングを取りあげるチャンスがあれば、この新商品をトライしようと企画を温存しつつ、一年が過ぎてしまいました。
新商品はAMAZONから入手。@は販売サイトで若干の違いはありますが、約2,000円+送料。
CCI社起用の決め手は、水洗い→研磨→Wコーティングのオーソドックスな作業手順で確かな仕上がり具合が予想できたから。 |
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今回のヘッドライトコーティング処理の対象車は、HONDAフリード5G。フロントバンパーにフォグランプ内蔵のチョットした上級モデル。年式はH26〜27年あたりでしょうか?
オーナーが知人のフリードをアタックするわけですが、うちに寄るたびに気になっていたのは、ヘッドライトカバーの白濁です。タウンエースのヘッドライトは黄ばみやくすみが気になりましたが、こちらHONDA車はヘッドライトがまだら状に、白くなっています。通常走行に支障はないものの、ヘッドライトコーティング作業を2度経験すると、クリアなヘッドライトにしてあげたいのが人情です。
「黄ばみやくすみのヘッドライトがこんなに透明になるよ。どう? ボランティアでやってみたいが……」
とかなんとか言って、オーナーの快諾を受け、9月某日の快晴の日の午前。ヘッドライトコーティング作業を開始。
午後から用事があるとオーナーは言うので、限られた作業時間は3〜4時間。
ササッと行動に移ります。 |
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いきなりCCI社ヘッドライトコートNEOの仕上がり結果を開示します。
日常生活にせよ会社にしても、事後報告するときは、最初に結果を言います(笑)。
途中経過などの詳細な説明は、そのあとです。
画像参照。Before-After.
白濁状態だったHONDAフリードのヘッドライトがスッキリクッキリとした状態に回復しました。
もし同程度の白く濁った状態のクルマを業者さんに依頼すると、5千〜1万円の費用になると思われます。そのかわりプロですから、依頼者が満足されるように、きちんとしたコーティング処理をされるでしょう。
画像のように、コーティングに要した作業時間は4時間。
プラス塗膜の乾燥時間30分が必要です。
本品のコーティング剤キットは、@2,000円。
ほかにマスキングテープ、ピカール研磨剤、中性洗剤。
より滑らかな仕上がりにしたいのなら、#2000研磨ペーパーでじっくりと。
これは貴方のパッション次第かな?
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まず天候が晴れであること。
作業の最後のコーティング剤塗布x2回終了後、乾燥時間を最低30分を要するのは乾きの速い夏場のとき。
気温10℃以下に下がる時期は、1回目と2回目の塗布の間の時間が長くなります。
コーティング作業の準備にあたって、用意するものを挙げます。
●本品のCCI社コーティングキット
●マスキングテープx2巻
●中性洗剤
●マイクロファイバークロス
●メラミンスポンジx1パック
●#2000精密研磨フィルム
●研磨剤ピカールx1缶
●スポンジ
画像では、ポリバケツに入っているカラフルなグローブモップが目を引きます。これは、WAX掛け用。本作業では、マイクロファイバークロスx2,3枚で足ります。
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毎度のことですが、取り扱い説明書は必ず一読します。
その目的は、作業順序の確認と同時に作業ミスを防ぐこととスピーディに作業を進めさせるため。
本製品の要となるコーティング剤は、2液混合型。注入器に入っているA液をB液の入っている容器に注入。A液+B液となった容器をシェイクして混合液を作ります。
手順を間違えると、作業はそこでゲームオーバー。
少なくとも2,000円は水泡と化します。
失敗の自覚のある私もふくめ、思い込みの激しい方は、念入りに取説を読んでください。
とはいえ、作業内容はそれほど複雑ではないけれども。直観力に優れた人なら、取説読みは瞬殺で終わります。
一応、本品ヘッドライトコートキットを開封して、セット内容・数量をチェックします。
コーティング処理対象車の黄ばみや白濁具合によりますが、あまり経時変化の大きい状態なら、業者さんに一任するかヘッドライトユニット交換をお勧めします。
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ヘッドライトコーティング作業を開始。
はじめにヘッドライトの洗浄を行います。汚れ、埃を洗い流し乾いたクロスで拭き取ります。
次いでヘッドライト周りのボディのマスキングテープを貼っていきます。
注意事項といえば、下から上に、テープが半分ずつ重なるように貼っていくことでしょうか。
その理由は、次工程の研磨―水洗い作業の繰り返しをされてもマスキングテープがはがれにくくするためです。
貼られたマスキングテープは、軽く指などでなぞりながら気泡を追い出します。
ボンネットとヘッドライトが隣りだったら、ポンネットを空けてマスキング。テープ余白は、ボンネット裏側に折り返すようにします。
HONDAフリードのコーティング作業トライ車では、画像のように、テーピング。ボディの微妙な曲線をなぞるテープ貼りのときの微妙な曲げる貼り方は、テープ貼りの妙味が味わえます。実際に貼ってみれば、ご理解できます。
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それでは研磨作業に入ります。
強化プラスチック製のヘッドライトの表面は、紫外線の影響などで、黄ばみ・くすみが起こり変質していきます。よって、ヘッドライト表面の変質層を研磨して削り取れば、クリアなヘッドライトに復元するはず。この新しい表面は研磨作業で凸凹になっているので、粒度の細かいペーパーで仕上げてコーティングすると、見違えるほどクリアなヘッドライトに甦ると思います。
研磨という言葉を使いましたが、荒れて変質した層を削り取るので、ほんとうは研磨というより、研削が正しい呼び方です。
手際よく根気よく丁寧に滑らかに仕上げれば、その努力は報われます。
だからとても重要な工程なのです。研磨は。
CCI社のキットのクリーナは量的に不足と判断。あえて温存しておいて、研磨作業の最初に私は、研磨剤ピカールの原液をメラミンスポンジに含ませ、滑らかに擦り続けました。
時折、水洗いしながら研磨状況をチェックします。黄色の研磨水が白濁してきたときが、研磨の荒仕上完了のタイミング。
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画像では黄ばみが消え、ヘッドライト全体が均一に白っぽくなっています。
振り返って、画像3の「Before」のまだら状態とは明らかに違いますね。
ここで取り出すのは、温存しておいたCCI社ヘッドライトコートNEOのキットにあるヘッドライトクリーナ(青容器で蓋が白)。付属品のクロスに含ませ、やや力を入れながら磨き上げます。
随時、水洗いをして、ヘッドライト表面の研磨状態をチェック。水洗いして研磨カスを十分に洗い落したとき、ヘッドライト表面を水膜で覆われる瞬間があります。このときに、仮の仕上がり状態が予測できます。水膜表面は限りなく平らと思われます。だから光の乱反射はなく、同じ方向に入り出ていくでしょう。
このとき、ヘッドライトは最高にクリア!
次工程のコーティングで上記の水膜を恒久的に再現させます。
その前に中性洗剤で油分を洗い落とし、充分に乾燥させます。
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塗布の準備&重ね塗り |
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コーティングキットのA液とB液を混ぜることで化学反応が起こり、この混合液を塗布すれば、やがて強固な塗膜が形成されます。
パッケージの謳い文句「耐久性2年」「極上仕上げ」の具現化に期待。
まずA液+B液混合液を作ります。
注入器に入っているA液を、B液の入っている容器へ。混合した2液の入っている容器に蓋をして、5回以上シェイク。
空になっている注入器に、混合液を2cc吸い上げ、塗布用スポンジ(塗布1回目用)のガーゼ面に浸みこませます。
その塗布用スポンジを軽く持ち、ヘッドライト表面へ、むらなく一定の力を入れて均一に塗ります。
塗る順序と向きは、ヘッドライト上端を水平方向→上から下へ少しずつずらしながら表面全体を数回に分けて塗布→下端を水平方向。
塗布1回目は、同じスポンジでもう1度2cc混合液を含ませ、反対側のヘッドライトを同じ要領で塗布。
夏場は、約3分間の乾燥時間をおいて、新しいスポンジで2回目の塗布作業を行います。
30分以上の乾燥後、マスキングテープを剥がせば、作業終了。
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次回コーティングの予定車 |
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今回のコーティング作業の所要時間は、3.5〜4時間かな。研磨に手間取りながらも、きちんとクリアなヘッドライトに復元できました。
HONDAフリードの知人は、その出来栄えに驚き、喜びながらの帰路となりました。
次に「耐久性2年」「極上仕上げ」のヘッドライトコートNEOをトライしたいのは、我がタウンエース。
CCI社旧製品でヘッドライトコート処理してある本車は、1年経過後の現在、じっくり見直すと、黄ばみが発生しています。
近いうちにヘッドライトコーティング通算4回目のトライを目論んでいます(笑)。
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【付録1】万葉の森公園 |
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東名高速浜松ICと新東名高速浜松浜北ICを結ぶ国道152号線バイパス―通称飛龍街道と呼びますが、この中間あたりに位置するのが、「万葉の森公園」です。
静岡県浜松市浜北区平口5051-1。
不動寺(平口不動寺)と隣接しているので、境内の石段を登り竜宮門を通り抜けると、本公園に入ることができます。
自分史のなかで、万葉の森公園を注目し始めたのは、年号が「令和」と公表された2019年4月1日のあの頃でしょうか?
当時、官房長官だった菅義偉元総理が国民に新元号を発表された日です。令和は、万葉集が典拠。万葉にゆかりのある本公園では、令和関連の幟(のぼり)が掲げられていました。それから興味をもった万葉の森公園に、時折、散策するようになったのでした。
園内には、諸説に基づく万葉植物が約300種類と、それに付随した万葉歌が掲示されています。万葉集は奈良時代末期に成立した日本最古の和歌集。
万葉時代とは、和歌を詠まれたその当時です。
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【付録2】曲水庭園 |
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万葉の森公園の東側駐車場には、伎倍の茶屋(きべのちゃや)があり、軽食や土産物のお買い物ができます。その横道を通ると、築地塀と門が出迎えてくれますが、モデルは平城京とのこと。
門を通ると万葉時代にワープしたかのように、曲水庭園があります。
ゆるやかにうねった流れのある池は、古代の貴族が、曲水の宴(きょくすいのうたげ)を催した曲水池を再現。
画像の眺めの良い庭園に造られた風雅な曲水亭は、あずまやとみられますが、法隆寺の夢殿を模しています。
本公園では、毎年10月に「浜北万葉まつり」を開催。
万葉時代の衣装を身に着けた参宴者が、曲水池に列し、曲水の宴を古式ゆかしく再現します。
水の流れにある庭園において、上流から流れてくる盃が通り過ぎるまでに詩歌を読み、盃の酒を飲んで次に流し、別堂でその詩歌を披講するのが本行事の内容となります。
参宴者の気持ちは、山部赤人か大伴家持か、それとも柿本人麻呂ですね。
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【付録3】万葉人の食事 |
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万葉人(まんようびと)の食事はどんなだったろうか? 気になる事柄です。
園内の中央通りを挟んで、曲水庭園と向き合う万葉資料館は、ぜひ立ち寄ってみたい必見スポットです。こじんまりとしていますが、2Fの展示品に興味を持たれるのは必至です。
「五穀豊穣」とは穀物が豊かに実ることですが、「五穀」の解釈は、古事記と日本書記に違いがあります。
●稲・麦・栗・大豆・小豆(古事記)
●稲・麦・粟・稗(ひえ)・豆(日本書記)
これらの穀物を主食として、万葉人の食事を紹介します。
画像左下は、貴族の食卓。
白米、鯛と青菜の汁物、ゆでた野菜、サザエのつぼ焼き、うに、鮎の塩焼き、酢、塩、心太(ところ天)、果物に酒に唐菓子など16品目が並びます。
画像右上は、下級役人の食卓。
玄米、わかめの汁物、鰯の塩焼き、漬物、塩、糟湯酒(かすゆざけ)など7品目。
糟湯酒は、食後の楽しみとして人気があったようです。
画像左上は、庶民の食卓。
粟、青菜の汁物、塩の3品目程度。
米を作っても税でとられ、実際に庶民の口に入るのはほとんどなし。
主食は雑穀(麦、稗、粟、黍)に汁物と塩。時にキノコの山菜が食卓に並べられました。
万葉時代の一般庶民は、3食昼寝付きではなく、3品目白米無し。
泣かせますね。
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【付録4】万葉の森 |
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万葉集で詠われている歌の内容といえば、男女の恋を認めたものが多いと解釈しています。恋愛の形態も両想いから片思いまでそれぞれ。
「男性の夢枕にあこがれの女性が現れると、その女性も自分に恋しているに違いない」と、一方的に身勝手な考えがまかり通っていたのだから、万葉時代とはなんとおおらかで非科学的な時代だったのだろうか……。
そんな想いをして、万葉の森公園を散策します。散歩道を見上げれば、いろはもみじはまだ青々として夏の風情が残っています。
9月半ばだから紅葉シーズンになるには2か月は待たなければなりません。
実にまったりした気分で公園内をお散歩。生活圏内の近場にある隠れたA級スポットを発見・発掘するのは、楽しみの一つです。
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