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横浜生活にお別れして、引っ越しの際に利用したのが、トヨタタウンエースバン。
26インチ電動アシスト自転車も楽々と積載できるカーゴルームが、すこぶる良かった。幾度か往復した横浜−浜松間の高速ドライブも適度の疲労にとどまり、私の受けたロードインプレッションは○。
60歳を過ぎたので、年齢に合うジャストサイズにこのクルマが浮上してきたのは、自然の成り行きだと思う。
かくしてタウンエースバン1.5GLをゲット!
ボディカラーは商用車ながら乗用車的雰囲気のあるシルバーメタリックとした。
私の好きな作家の一人である浅田次郎さんは、愛犬に「パンチ号」と名付けた。私も本稿の愛車に名を付ける。
シルヴィII号ではない。
その名は「SASAKI」。気分次第で号か、さん付けする。
この名前は、「サカキアントニオ・シルバーアロー・キーストーンインディアンサマー」を略したもので、当て字はかなりいい加減。1回しか書かないから、そのつもりで本サイトを閲覧していただきたい。ちなみに「インディアンサマー」とは小春日和の意味。 |
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現行型のタウンエースバン。
画像のサイドビューをみてお分かりのように、素直に角っぽい。スクエア。
箱バンには違いないけれども、妙に懐かしい気持ちになる。と思いめぐらしていて、ハッとした。
昭和30年代に、ハナタレ小僧だった私が、よく買っていたおまけ付きグリコのおまけにありそうなクルマのシルエットにソックリだ。
なんだか昭和のにおいがしないでもない。あくまで個人的意見である。
しかし運転してみると、意外に楽である。乗用車のようにサイドが丸みを帯びていなくて、バスのようにスパッと包丁で切り落とした側面だから、駐車時にドアミラー一瞥だけで、壁まで幅寄せができる。
後方視界はリヤドアにバックミラーが標準装備で付いているが、不安なのでアルパインのバックモニターカメラを後付け。パイオニアより画像が鮮明という店員さんの勧めでチョイス。
全高1,900mmは、ミニバンの王者のアルファードとほぼ同じ。厳密にいうと3mmだけタウンエースのほうが高い。わずかな優越感あり(笑)。 |
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キャブオーバータイプの現行型タウンエースバンのエンジンは、助手席側のシートを跳ね上げてみると、そこに現れる。
エンジン形式3SZ-VE。1,495cc。
水冷直列4気筒。レギュラーガソリン仕様。
同車をレンタルしたときに、ガソリンスタンドにて、「軽油ですか?」と尋ねられたときは、軽いめまいを感じた(苦)。
タウンエース購入時に一番迷ったのは、スパークプラグについて。
純正プラグは、デンソーXU22PR9。NGKの場合はDCPR7EA-9。
タウンエースはインドネシアダイハツで生産される逆輸入車の商用車なので、火花位置が特別なプラグが設定されている。まさか純正プラグの一番手、上の熱価のコールドタイプを使用することはあろうはずがない。よって純正プラグの上の熱価のプラグは市販されていない。
説明すると、私は、マイカー購入時にアーシング施行を視野に入れている。前の愛車のウィッシュが極太電線のアーシング施行で、純正プラグが焼けすぎた経験がある。
もし、純正プラグが焼けすぎたことを考えると、該当プラグがないことはたいへん心細い。極太電線のアーシング施行をしなければ問題は解決するが、省燃費魂がそうはさせじ、極太電線でしか味わえない特別なフィーリングをもう一度と、葛藤が始まる。 |
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運転席に座って一番気に入ったのが、4本スポークの大径ハンドルである。これまでの愛車では経験しなかった大きさ。クルマの取り回しが楽々。
二番目に気に入ったのは、メータ類。
多分にアナログ的で良い。乗用車のように液晶画面に触れてスクロールしながらの操作がないので、エアコンの運転モード、風の強弱の度合い、温度設定が一目瞭然、大変わかりやすい。
実は数日前に、友人の愛車のレクサスに同乗する機会に恵まれた。運転席周りはメータ類、操作釦類に囲まれたハンドル操作で、「走りの世界に浸る」点では申し分ないと思う。
が今の私は、どちらかといえば画像のような、まったり感満々の方を選ぶ。運転する身体にストレスを与えたくないのだ。
タウンエースで困った点は、ATシフトポジションが夜間は暗くて目視できず、確認できるのはインパネの液晶画面のみということ。
ATレバー周りに補助ライトは無し。
まぁ、慣れの問題と片付けよう。 |
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クルマ+自転車で6輪生活を実践!
私の場合は、タウンエースバンとパナソニック・ハリヤ。
ハリヤは電動アシスト自転車。
元トヨタファクトリードライバーの津々見友彦さんがクルマの折り畳み自転車を載せて走り回る、活発なレポータをされている記事を読んだ。かなり前の記憶のお話ではあるが。
それが還暦を過ぎた私の理想と考え、憧れの6輪生活に導いたのかもしれない。
箱バン→運ばん! ではないけれども、ふだんはカーゴルームが空体状態で我がSASAKI号を走らせている。いざというときは、自転車スタンドを特設して26インチ自転車x2台を載せよう。
横浜生活で、生活の足はウィッシュ4WDからイエローの電動アシスト自転車に代わっていた。カーライフが退行したわけではなく、一時的な通過点だったと考えている。 |
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画像は、ハリヤをカーゴルームに積載した状態。タウンエースバンの後席のベンチシートは折り畳むので、スペースにかなりの余裕がある。
ゆくゆくは並列した2台の自転車が収納できるように、木枠であつらえた土台のうえに自転車スタンドを固定したものを作製しようと構想中。
これまでの愛車歴を振り返ると、26インチ自転車を積載しようと幾度となくチャレンジしている。
ステーションワゴンのレガシィやミニバンのウィッシュでは屋根が低いので、26インチ自転車を横向きに寝かしてカーゴルームに収納するのに苦労した。
30年前のFFコロナ5ドアには、ブリヂストンのワンタッチピクニカの面白折り畳み自転車を利用していた。雨の日も風の日もお調子に乗って6輪生活を楽しんでいたが、ある日、カーゴスペースのシートを剥がしてスペアタイヤを出そうとしてビックリ! スペアタイヤを収納している金属フロアのドーナツ状凹みは水が溜まりぐっしょりしていた。雨で濡れた自転車を収納していたので、水分が蒸発できず下に流れて溜まったのだった。
な〜んてことも今は笑える思い出。 |
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4年間の横浜生活で、生活の足用に最初に買った自転車は、アサヒ製20インチ折り畳み。外装5段変速だったかな? 戸塚駅近辺の長い登り坂ではふうふう喘ぎながらのダンシング(立ち漕ぎ)。
「これでは無理だ!」と26インチスポーツ車に乗り換えたが、アパートから地下鉄駅までの通勤途中にある急こう配の坂道では、最も軽いギアにしてもかなりの体力を消耗した。
そんなこんなの過程の挙句、ヤマダ店内に陳列されたオリジナルアルミフォーミングフレームのハリヤに一目惚れ。
一応、スポーツタイプの電動アシスト自転車のライバルであるヤマハ・ブレイスも考慮したが。
パナソニックにした決定打は、電動アシストの味付けである。
ヤマハはエイッとペダルを漕いでからアシストパワーが出るのに1〜2秒のタイムラグあり。パナソニックはリアルタイムでアシストパワーが出る。ヤマハには、以前からアシストに違和感を持っていたので、ハリヤに決定。
ハリヤに不満は一つ。
現行車のトップの上のギア比のハイトップ付きの8段変速が欲しい。
そうすれば、本物のハリヤになれる! |
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ライバル車のヤマハ・ブレイスになくてパナソニック・ハリヤにあるもの。
それは、エルゴノミックグリップ。
ロングドライブをすると両親指のふくらはぎが疲れてくる。ふくらはぎに密着する部分に平らなグリップがあると幾らか疲れ具合が緩和される。
エルゴノミックの原形のエルゴノミクスとは、人間にとっての使いやすさに基づく学問−つまり人間工学。人間工学の視点から研究されて生まれた自転車のためのグリップがハリヤのそれ。
しかし自転車をカスタマイズするために、後付けエルゴノミックグリップが市販されているから、ブレイスに対するハリヤのアドバンテージは一過性のものか。
操作盤は、シンプルではあるが耐候性や密閉性に優れたもので、購入後、4年を経てもひび割れや湿気の侵入はない。
流石、パナソニック。 |
ハリヤのバッテリー |
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4年前に購入したハリヤ標準装備のリチウムイオン電池は8.9Ahで、カタログ記載の航続距離は75km。
横浜や藤沢は坂道が多く、必要に駆られて応用したクルマの省燃費テクで、ロングモード70km以上は走らせることができた。浜松は平坦路が多く確実に75k以上は可能。しかも購入4年経過のバッテリー自体のへたりのハンディ付きでの実績。
ところで、電動アシスト自転車のエコランテクって、なんだ?
ノズコレ流エコランの基本は、クルマで培ったセイリングと同じ要領。
ハリヤのロングモードで、発進時から3or4段→5段→7段とシフトアップしてゆき、定速走行に達したらなるべくペダルに負荷を与えないように、力まずに走ること。言い換えれば、バッテリーに負荷を与えて電気を食うことをできるだけ避けることが、電動アシスト自転車のエコランのコツと言えよう。
ハリヤ購入後、しばらくして互換性のある13.2Ah電池を追加購入。8.9Ahと13.2Ahバッテリーを交互に使用しているが、各々が十分に放電してから交換を繰り返して使用している。カタログによれば充電による電気代は30円/日。
補足すると、リチウムイオン電池の単体価格3〜4万円は、電動アシスト自転車本体価格のおよそ1/3を占めている。高いか安いか??
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ハリヤのリヤビュー |
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LEDが照明機器にふんだんに盛り込まれ、近年のクルマの異形ヘッドライト周りのなんと華やかなこと。交通安全の観点から大いに賛同したい。
それと比べて、軽車両の自転車の照明機器の遅々とした進化の度合いはいかがなものか?
特にリヤビュー。
何とも貧弱で、例えば夜間でも視認性の悪い低い位置に、「とりあえず付けました」感じのする赤のリフレクタ1個だけ。
読者諸氏はよく考えてほしい。自転車は軽車両。原動機のついていない自転車は、クルマより遅い。同じ道路の路側帯寄りを走っていても、渋滞とか信号待ちの状態を無視すると、クルマを追い抜くよりも追い越されるケースが断然多い。後方からの危険度が高いから視認性の高いライトが必要。ならば、ヘッドライトよりもリヤライトをさらに進化させてパワーアップさせるべきではないだろうか?
道交法で、車両の進行方向の前側照明は白色(無色)、後方側は赤色と定められている。
自発光式リヤライトのキャッツアイを、私は購入。100円ショップでも自転車用赤色リヤライトが売られていて、十分に使用に応える。
自転車は、リヤにもっと赤いパワーアップを! |
【付録1】砥鹿神社 |
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紅葉もしくは晩秋の頃になると、私は砥鹿神社に参拝しようと思い立つ。なぜなら、本神社の近くに【付録3】で紹介する「大和の大いちょう」の黄色に色づいた葉々を思い出すから。
とはいえ砥鹿神社は、三河国一宮。
愛知県民の圧倒的支持と大宝年間(701〜704年)からの歴史を持つ本神社参拝はとても意義のあること。
画像は、愛知県豊川市一宮町西垣内2に鎮座する里宮拝殿。鎮守の森に囲まれて本殿が外部から見えない造りの神社が、高い社格の条件。外部から丸見えでは、神様も降りづらいことだろう。
御祭神は、大巳貴命(おおなむちのみこと)。別名でもある大国主命は、遠州一宮の小國神社や遠く出雲大社のそれと同じ。人気絶大でご多忙な神さまである。
御利益は、縁結び、商売繁盛ほか多くの心願成就なり。
神社境内には、摂社三河えびす社、表神門、日本一の大きさを謳うさざれ石があり、時間が許す限り滞在すれば、十分なパワーがいただける。 |
【付録2】砥鹿神社のさざれ石 |
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さざれ石(細石)とは、小さな石の塊が、小石の隙間を炭酸カルシウムや酸化鉄が大岩結成成分となり接着剤の役目をして埋めることで、それが長い年月の間に大岩に変化した塊をさす。
インターネットで検索すると、日本一のさざれ石は京都の護国神社に存在するとのこと。そちらの画像を閲覧すると大岩の塊そのもの。
砥鹿神社のさざれ石は、高さ2.6m、幅3.4mのサイズがあり「日本一の大きさ」を謳っている。
御利益は、安産や幸福祈願に効果ありとのこと。
本石は、開運石、子産石(こうみいし)とも呼ばれる。
本神社境内には、さざれ石のほかに「日の出石」「神亀石」「背丈石」「神鳥石」のパワーストーンが存在。
神社参拝や境内のパワーストーンにも考えられる概念であるが、本体自身から放出されるパワーのみならず、永い歴史を経て刷り込まれ折り重なった、多くの参拝者の熱くて重い信心の気を吸収した集合体が、本神社のようなパワースポットに満ちていると考えられる。
ならば一個人の私も、気の少しばかりのおすそ分けを願い、祈願する次第。 |
【付録3】大和の大いちょう |
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砥鹿神社とセットで立ち寄りたいのが、「大和の大いちょう」。
本神社の東側の御神木を左手に坂道を下ると、眼前に冠状に枝葉を伸ばした大きないちょうが視野に飛び込んでくる。
一般の神社や街路樹のいちょうはタテに枝が伸びるが、本稿の大いちょうは11月下旬から12月上旬になると、まるで打出の小槌のような黄金のシルエットを呈示させる。
とにかくビッグ!
画像右下の黄色の自転車の我がハリヤと比較してほしい。
今年は上部の枝ぶりがやや乱れてはいるが、数年前に拝見したときは、まさしく黄金色の打出の小槌にみえた。
大和の大いちょうは、豊川市立大和保育園の園庭とつながった大広場に、どっしりと居座っている。大いちょうから降り注ぐ充実強大な生気を浴びて、無数の市民が幼少期にこの大樹に下で戯れ学び、成長して家族ができればまた子供を連れて親がスナップ写真を撮っている。
大樹は動かず語らずとも、人々の心をしっかと掴んでいる。 |
【付録4】横浜ゴムのゴジラ |
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東名高速豊川ICを下りて、国道151号線を新城方面に走ると右手に砥鹿神社が見られるが、さらに約7kmばかり走ると左手に、ファッションセンターしまむらの店舗がある。その直近の交差点を右折すると、すぐにJR飯田線の踏切沿いに、横浜ゴム新城工場がある。
ところが木立の合間からゴムタイヤのゴジラが出現してギョッ!
このゴム製ゴジラは名称「ゴムラ」というそうで、高さ8.5m全長15m。製品にならない廃タイヤは大小115本が使われている。
初めてゴムラと対面したのは、10年前くらいだろうか。
豊川稲荷参拝の帰路で、新城から抜けようと思い、フラッと線路を渡ったときに発見した。タイヤランドがよく整備されており、ゴムラの全貌が見られて、かなり楽しめた。
現在は木々に隠れているので、メンテナンス不十分、見応えが半減。
午後4時の撮影で下手な写しで、画像が鮮明でないのは許していただきたい。
かわりにゴムラの眼下をクルマが走り抜けるショットで、リアリティを演出。
もともと私はB級スポットを発見するのが好み。
なおゴムラの検索キーワードは「横浜ゴム新城工場」。
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